過去ログ - インデックス「フィアンマに、安価で恩返しするんだよ」
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[saga]
2012/08/08(水) 22:56:50.74 ID:qj3AooZX0
夏のイタリア。
バチカン市国よりそう遠くない、とある街で。
ローマ正教最暗部『神の右席』の中でも最高権力を誇る、優秀な魔術師は。
右方のフィアンマは、裏路地の、つまり、建物と建物の間で、暇を潰して…いや、強制的に潰せられていた。
どのような状況か。
動物に好かれやすい彼は今現在野良猫に囲まれすりつかれ、一歩も踏み出せないままでいる。
流石に野良猫を蹴飛ばしてまで帰る程、彼は横暴ではない。
そういう訳でこんな状態だ。
その尊大な口調や態度、容赦のなさから勘違いされがちだが、彼自身はそんなに冷酷でもなければ、猟奇趣味のある人間でもなく。
必要な事を、ただ淡々とこなしているだけ。
一切の情を挟まず、問題に対して計算し、答えを出すだけ。
そしてその答えを躊躇なく行う。
だからこそ薄気味悪い、歪んでいるなどと言われがちな訳だが。
フィアンマ「…魚でも何でもやるから、いい加減一旦離れろ」
人語が通じるかどうかは不明なものの、面倒臭そうな声で、青年は野良猫達を窘める。
しかし、人語が通じる事はなく。
野良猫達は一層すりすりとフィアンマの足下で甘えるばかり。
当然の事ながら、猫達はもふもふとした毛が体表面を覆っている。
そんな綿の塊のような、加えて体温のある猫達は暑苦しく。
『聖なる右』で払うぞ、なんて。
右方のフィアンマも所詮は人間、暑さによりやや短慮になってしまっても、致し方ない訳である。
この猫畜生共、などという汚い言葉ではないものの、それに近い事を考え。
憂鬱だ、といった表情を浮かべるフィアンマが空を見上げたところで。
白くて可憐な少女が、唐突に降ってきた。
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