過去ログ - インデックス「フィアンマに、安価で恩返しするんだよ」
1- 20
329: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/09/02(日) 15:23:46.12 ID:CweiXXUn0

十一月末日。
自分の持っている全ての知識をオッレルスに教え、フィアンマは彼の家に世話となっていた。
それから、オッレルスの素性を知った。
魔神になり損ねたが故に魔術サイドから追われる彼は、神上になり損ねて追われる自分と似ている。
つくづく自分と似た男に縁がある、と思いながら、フィアンマは掃除を手伝った。

オッレルス「…君には、大切な人は居ないのか? 恋人、或いは親友」

フィアンマ「…知ってどうする」

この家にはオッレルスとフィアンマの二人しか居ない。
正確には『シルビア』という猫も居るが。
猫の名前は数年前自分に愛想を尽かして出て行ったオッレルスの恋人の名前らしいのだが、フィアンマはそこに興味は持たなかった。
オッレルスの問いかけに素っ気なく言うと、フィアンマは掃除を終え、所定の場所にテキパキと物を片付けた。

オッレルス「いや、帰る場所があるのならそれに越した事は無いと思っただけだよ」

フィアンマ「俺様を養う義務は無いからな。追い出したいのならそう言えば良い」

オッレルス「そんな事は思っていないが。ただ、このままこの家の居候として一生を終えて良いのかと、そう思ったんだ。大切な人が居るのなら、その人と一緒に「余計なお世話だ」…」

フィアンマ(今更、どんな顔をして会いに行けというんだ。会えば確実に危険に晒す。…いや、そもそもその前に俺様の所業は風の便りで届いている事だろうし、もう嫌われているかもしれないな。帰ったところで拒まれるのが関の山だ)

物を片付け終わり、ソファーに腰掛けて猫を招き寄せ、愛でるフィアンマ。
向かい側に座り、オッレルスはフィアンマの目を見つめた。

フィアンマ「…何だ」

オッレルス「…後暗い人間でも、幸せを得る事位は出来る」

フィアンマ「ハッ、自分の意思で大切な人間を食い潰してまで得る幸せに……何の、意味がある」

インデックスと一緒に居られる自分は幸せだ。
だが、その為に彼女を危険な目に遭わせたくは無い。

フィアンマ「…この家で生を終えるか、或いは捕縛されて処刑か、はたまた野垂れ死ぬか。俺様にはこの三択しか残されていない」

オッレルス「……」

フィアンマ「…俺様が幸福だろうと不幸だろうと、お前には関係の無い事だろう」

オッレルス「>>331


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
381Res/308.33 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice