過去ログ - インデックス「フィアンマに、安価で恩返しするんだよ」
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344: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/09/02(日) 22:35:07.64 ID:QEYVougJ0

オッレルス「…君は、どうしたい?」

フィアンマ「…別に、迎え撃てば良いんじゃないか? 今はまだ疲弊していないしな」

オッレルス「そうか。なら、待つ事にしようか」

自分の服装を少し調整する事で防御術式を構築したフィアンマは、ベッドから降りて靴を履く。
オッレルスもその動きに倣う様にしてベッドから降りた。
今のフィアンマに生きる希望は無い。死ぬならそれで構わないと思っている。
ただ彼が願うのは、頭の片隅にいつも浮かぶ彼女の笑顔が守られる事。
出来る事ならば自分が守ってあげたかったが、やはり、どう考えても、無理だ。





アパートメントを破壊されて奇襲をかけられると後々面倒臭い、ということで二人は先んじて外へ出た。
戦闘になるであろう事を考慮して、一応人払いを仕掛けておく。
あっという間に一般人は周囲から立ち去っていき、二人は取り残された。
そんな中、人払いを無視する形で現れたのは、二人の魔術師。

一人は、『歩く教会』を身に纏った白い修道女。
一人は、左右非対称の服を纏った極東の聖人。

どちらの顔も、フィアンマはよく知っていた。

フィアンマを守るようにして、オッレルスが前に立ち。
そんなオッレルスからインデックスを守るようにして、神裂が前に立った。

神裂「…こちらに敵意はありません。私は、彼女をその後ろの方に逢わせる為、付き添ってやってきました。イギリス清教としてではありません」

オッレルス「……、」

知り合いか、と目配せするオッレルスに対し、フィアンマはアイコンタクトで肯定の意思を示し。
前に立つ両者が退けば、自然とフィアンマはインデックスと向かい合う事になる。
フィアンマは嬉しがる様子も無く、むしろ冷めた表情でインデックスを見下ろした。

フィアンマ「…何の用だ。俺様は死んだと、伝えられていただろう」

インデックス「…、でも、生きて、」

フィアンマ「その伝言に篭められた意味に気付けない程頭の悪い女だったか? お前は」

帰らない。帰る意思が無いから、自分は死んだ事にする。
一般的にこれは、もう相手に愛が無いから失踪するのと同じ事。
淡々と話すフィアンマの声音には、迷惑だと言わんばかりの悪意が透けていた。
彼女を傷つける事で失望してもらおう、嫌ってもらおう、もう自分と会いたくないと思ってもらおう。
それら全ては彼女を不幸にしないために。
傷ついた表情を見せるインデックスに心が痛むのを感じながら、フィアンマは言う。

フィアンマ「愚かにも俺様の帰りを信じていたのか。それとも、こうして会って怒りをぶつけに来たのか。どちらにせよ、馬鹿馬鹿しい行動である事に変わりはないな。残念だが、俺様は約束を破る男だ」

挑発するような言葉に唇を噛むインデックスを見ていられないとばかりに、神裂はフィアンマを睨んだ。
インデックスはそんな神裂に対し、緩く首を振る。

そして、泣かずに、挫けずに、フィアンマを見つめた。

インデックス「>>346



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