過去ログ - インデックス「フィアンマに、安価で恩返しするんだよ」
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366: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/09/03(月) 22:34:51.18 ID:8OSerR7l0

翌々日。
神裂経由で連絡を受けた上条当麻は、フィアンマとインデックスの元へやってきた。
インデックスはフィアンマが帰宅してくれたことで今までの心労が出たのか、ぐっすりと眠っている。
わざわざ起こす理由も無いフィアンマはインデックスをベッドに寝かせたまま、上条に対応していたのだが。
彼はフィアンマと数度言葉を交わした後、子供返りでもしたかのようにわんわんと泣き出した。
彼としては約束を破られた(少なくとも上条は彼の行動で傷ついた)ため、殴ろうとしたのだが、泣いているために力が入らず、フィアンマの頬を力なくぺちりと叩くのみで終わった。
右の頬を打たれたら左の頬を差し出しなさい、という教えを思い出しながら、フィアンマは苦笑して上条を抱きしめ、頭を撫で、背中を軽く叩いてあやしてやる。

上条「何、で一人で、送りっ、出すん、だよ…!」

フィアンマ「次善の策だよ。許してくれ」

上条「俺のせっ、い、ある、のに、何で、」

フィアンマ「言っただろう、俺様は免罪符だ。そうなるべく産まれてきた」

上条「ち、がう!」

フィアンマ「……お前を苦しませるのは嫌だったんだ。罪の意識に苛まれて欲しくは無かったのだが、…裏目に出たか」

上条「ほ、本当、っに、死んだ、かと、思っ…!」

フィアンマ「…悪かった。泣くな。俺様が悪かったよ。…また少し身長が伸びたな、当麻」

上条「う、…ッ、あああああ!!」

フィアンマ「…だから泣くなと言っているだろうに。呼吸困難になるぞ…」

インデックスがフィアンマの『幸福』の象徴であるとするならば。
上条当麻はフィアンマにとって、『希望』の象徴だ。
自分とよく似ているが、自分より遥かに真っ直ぐで憎悪の無い少年の未来に、フィアンマは期待を懸けている。
自分が苦しんで諦めた事を、どうかこの子供は諦めませんように、と。
幸い、自分が見た限りでは上条は沢山の人に信頼され、愛され、守られている。
良かった、とフィアンマは素直に思えた。

数少ない―――いや、たった二人しか居ない大切な人の前では、彼は心優しい青年に過ぎない。

背中を摩られつつげほげほと咳き込む上条は数度深呼吸して落ち着きを取り戻し、フィアンマを見上げた。

上条「……」

フィアンマ「…ん?」

上条「…>>368



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