過去ログ - インデックス「フィアンマに、安価で恩返しするんだよ」
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56: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/08/11(土) 15:24:45.96 ID:gBt5qpR00

インデックスが次に目を覚ました時、そこはフィアンマの自宅の天井だった。
横たわっていたのは、ベッド。
見慣れてきた天井に、ほっとし、体の力を抜きながら、インデックスはフィアンマを見やる。
フィアンマは傷一つない状態で、静かに本を読んでいた。
魔道書の類ではなく、どうやら小説らしい。

フィアンマ「…、…目が覚めたか」

インデックス「えっと…あの人は?」

フィアンマ「あの人?」

インデックス「オールバックの…」

フィアンマ「あぁ、ヤツなら今頃それなりの処遇を受けているよ」

インデックス「…」

処遇、という不吉な言葉に、インデックスは閉口する。
自分のせいだ、と、攫った本人にさえも同情するインデックスの様子を眺め、フィアンマはぱたりと本を閉じる。

フィアンマ「別にお前のせいではない。ローマ正教を裏切ったせいだ」

インデックス「?」

フィアンマ「元々、離反した裏切り者だったんだ。世界を敵に回した魔術師、といったところか」

インデックス「……」

フィアンマ「お前のせいではない」

もう一度言い切り、フィアンマは立ち上がり、本を片付けた。

インデックス「…また、助けてくれたの?」

フィアンマ「そこまで大仰な事でもないと思うが」

インデックス「……、…どうして?」

フィアンマ「何の話だ」

のろのろと起き上がり、インデックスは問いかける。
自分の価値は理解している。『禁書目録』としての価値。
一度目、彼は猫が飼いたかったと言った。
つまりは、気まぐれで助けてくれたのだ。
しかし、今回…二度目まで、気まぐれとは思えない。
意識は無かったが、それでもうっすらと、誰かの言い争う声が聞こえた気がしたし、血の臭いもした。
つまりは、恐ろしい戦場だった訳で。
フィアンマがインデックスを助けなければならない義務は無い。
ましてや、彼女の立ち位置は居候。血の繋がった家族でもない。

インデックス「見捨てた方が、きっと楽だったんだよ」

フィアンマ「そうだな」

インデックス「…どうして、助けてくれたの?」

フィアンマ「…知る必要があるのか?」

聞き返し、フィアンマはインデックスに近づいた。
そしてベッドの空きスペースに腰掛け、隣に座ったインデックスを見やる。

インデックス「……知りたいもん」

フィアンマ「……>>58


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