過去ログ - インデックス「フィアンマに、安価で恩返しするんだよ」
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7: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/08/08(水) 22:57:56.32 ID:qj3AooZX0


フィアンマ「少なくとも俺様は、お前を狙っている訳ではないよ。そうであるならば、こうして呑気に食事など振る舞うものか」

インデックス「そ、それもそうだね! …ええと、一応自己紹介しておくね。私は、イギリス清教第零聖堂区『必要悪の教会(ネセサリウス)』のシスター及び魔術師なんだよ。魔道書図書館としての正式名称は『Index-Librorum-Prohibitorum(禁書目録)』、インデックスで良いかも」

フィアンマ「そうか」

聖ピエトロ大聖堂の地下書庫に招いた事があったはず、と思い出したものの、フィアンマは何も言わなかった。
自分の思い違いの可能性もあるからだ。

フィアンマ「俺様は…ミハイル=フェリーチ。十字教系の、フリーの魔術師だ」

フィアンマの嘘。
しかし、あまりにも堂々した様子の為、インデックスは疑わずに頷いた。
人は、一部に真実を混ぜられた嘘を堂々と言われると、なぜだか信じてしまうものである。

インデックス「ミハイルだね、しっかり覚えたんだよ!」

自らに備わる、絶対記憶能力。
ふふん、と誇らしげな表情で、インデックスはそう言った。
『禁書目録』が完全記憶能力保持者であること位既に知っているフィアンマはそれに対してあまり興味を示す様子は無く、再びだるそうに水を飲みながら、退屈そうに問いかけた。

フィアンマ「それで、何が原因で落ちてきたんだ」

インデックスは口ごもり、少女らしくもじもじとした後に、おずおずと答えた。
答えである内容は、とてもではないが少女らしくないものではあったが。

インデックス「え、えぇっとね…建物から建物に飛び移るのに、失敗しちゃったんだよ」

建物から建物に。
逃亡、という言葉が、容易に頭の中へ浮かんでくる。

フィアンマ「追われているのか?」

インデックス「…うん。二人の魔術師に。…でも、貴方を巻き込む訳にはいかないから…そろそろ行くね! あっ、本当にご飯美味しかったんだよ、ありがとうっ」

はっと思い出したかのように、インデックスは立ち上がる。
そして玄関に向かい、振り向き様。フィアンマに向かって、聖女のように微笑んだ。


どこか取り繕ったような綺麗過ぎる笑顔は、フィアンマの嫌う、弱者の強がりのソレだった。

フィアンマ「待て」

インデックス「?」

鋭い声に、インデックスはきょとんとしながら振り返る。
フィアンマは立ち上がって一歩踏み込み、インデックスの背後へ一瞬にして距離を詰め、少しだけ計算を誤ってつんのめり、慌ててインデックスを抱きしめバランスをとった。
挨拶のそれとは違い突然の抱擁に、びく、と羞恥で固まるインデックスの白いフードを見つめ、フィアンマは自らの力量に基づいた余裕たっぷりに、機嫌良く言い放った。




フィアンマ「丁度、白い猫を飼いたいと思っていたところなんだ。お前を狙う魔術師達には悪いが、適当にご退場いただいて…お前にはしばらく、ここに居てもらおうか」

インデックス「ふぇ…?」



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