過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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燈可奈弁X
◆WxhrC2Qhtw
[saga]
2012/09/02(日) 02:38:06.24 ID:3FHGFNhP0
>>107
「穴が、この論文、証明の穴が、見付からない。
意地悪な仕掛けは幾つもある。だけど、それを解いて証明すると、
凄く、綺麗。正確で、整って、何も、どこにも傷も歪みも、何も分からないの」
「アイシャ」
「明日、スパコンの使用許可申請を、
そう、エルデシュにこだわって、だから分からないどこで見落としているのか、
この理論から検算、全ての数字を総当たりにして京、ガイ、ジョ、ジョウ…
当てはめて発生するエラーから逆算して…」
「アイシャ」
想の手がアイシャに触れる前に、アイシャは立ち上がった。
「そう、私、思い上がってた。
私みたいな数学オタクが、他の事しながら数学も究めようなんてそんな器用な事出来なかったんだ。
だから、何も見えない、ごめんなさい、私、又、一から…」
「アイシャ!」
想がアイシャの両肩を掴んで叫び、アイシャが大きく目を見開く。その縁からはぼろぼろと伝い落ちている。
「エラーは発生しない。無限の数字のその先にもエラーは発生しない。
エラーが発生したなら次はオーバーホールの申請をしなければいけない」
「燈馬」
「この論文も君の検証も完璧だ。どこにも穴は無い。
これは、僕を手伝って支えてくれた、その中でも寸暇を惜しんであの素晴らしい論文を書き上げた。
MIT数理学の女王健在と絶賛されたアイシャに相応しい検証だ。
このエレガントな証明からはどこにも衰えなんて見つけ出せない。
アイシャ、僕の評価が信用出来ない?」
アイシャは、ようやく首を横に振った。
「この求め方はアイシャの十八番。ほんの少し違った角度から確かめてくれた。
そのお陰で、ほんの僅か僕の中に残っていたつかえが綺麗に降りた。
それがなければ、僕は未練の迷宮で朽ち果てていたかも知れない。
アイシャは言ったよね。美しいものを見たいって。それは目の前にあるんだ」
「燈馬」
アイシャが、のろのろと燈馬から離れる。
「あれ?私?私どうして燈馬に慰められて?
私、ごめんなさい。私が、私なんかが取り乱して、燈馬が一番…」
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