過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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165:燈可奈弁X ◆WxhrC2Qhtw[saga]
2012/09/16(日) 04:15:59.71 ID:ilAygl1s0
>>164

 ×     ×

広くて熱い湯船はやはり気持ちがいい、日本文化万歳だ。
湯船で体を延ばしながら、南空ナオミは実感する。
こうしていると、考えをまとめるのにも具合がいい。
精々湯あたりをしない様に気を付けないといけない。
大昔、ローマのあの時代にも広い公衆浴場があったと言うから、見る人は見ているものだ。

富樫慎二の捜査情報は裏のルートで手に入れた。
合理的な意図を持った死体の損壊、それでいてチグハグな遺留品の残留状況。
これは「抜けている」と言う類ではない、だとすると、未だに証明できない程の高度な計算。
そして、只のチンピラである富樫慎二の人間関係。

どうも、資料からのプロファイリングとナオミの勘からは、
依頼人にとって余り喜ばしくない結果になりそうだ。
直接の接点である水原可奈との関係を確かめるため、
表向き空白になっている期間も洗い直したが、自分の得た結果は空白だからこそ、
そして、燈馬想と言う男の人となりがどう作り上げられていったか。

ついさっき、内戦と、その発端となった報告書に関わる裏事情をとっくりと聞かせてもらった訳だが、
その時にももっと前、燈馬想のもっと前の話まで聞けたのも思いがけぬ収穫だった。

しかし、何かが引っ掛かる。
かの指輪を許された天才が更に上を行く存在として脱帽する切れ者。
今、自分が調べている事件
二人の容疑者
チグハグなアリバイ
チグハグな遺留品
どうしても一つに収まらない
湯船の真ん中で、お湯が大きく跳ね上がった。


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