過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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17:燈可奈弁X ◆WxhrC2Qhtw[saga]
2012/08/11(土) 02:25:19.99 ID:9RA2XFou0
>>16

「無理です」
「え、ど、どうして?どうしてそういう事言うの?」

無理だ、それは自分が誰よりもよく分かっている。
真実以外のものを彼に納得させる事など、出来る筈がないと言う事を。
想は、無言で死体の袖をまくり上げる。

「内出血、手形です。両手で力一杯握った痕にしか見えません」
「だから、それは私が…」

「頭部にも直前のものと思われる傷害が見られますが、
致命傷と思われる索条痕、ガッチリと食い込んでいます。
手足や体格を見ても、この男からは格闘技などの修練の形跡が見られない。
水原さんの体にも不意打ちなどで強いダメージを受けた形跡が無い。

このスノーグローブ、硝子製で結構な重量があります。これで後頭部を殴り付ける時点で洒落にならない。
だから、水原さんがこれで殴り付けて、その後で乱闘があったと言う時点でまずあり得ない。

まして、水原さんがこれで殴り付けてからあれだけの大騒ぎを経て絞め殺した。
それを水原さんが一人でやったと言うのは手際が悪過ぎる。
僕が今ここにこうして生きている事が何よりの反証です。

この手形と索条痕により最低でも二人、腕が四本、この殺人事件が成立するための必要条件です
このスノーグローブはここ、この茶の間にあったものではありません。
置く場所が無いんですこれに見合う底面積のスペースが」

「お、おかあさん、もう駄目だよおかあさんっ」

そんな事あんたに言われなくても、誰よりも自分が一番よく分かってる、
可奈はそう一喝したかった。全く衰えの気配すら見せていない。

「燈馬さんっ、わ、私、私…」
「美里は黙っててっ!美里っ、美里はね、美里は何も言わなくていいの。
悪いのは私、私なんだから美里には今までも私が馬鹿であいつの事でもずっと苦労かけて、
あいつが生きてたらずっとこのまま、だから、だから私が殺した私が一人で殺した…」

今度こそ一喝した可奈が、へたり込んで早口で言い始めた。

「私が殺したの。私がっ!私が殺したの私が一人で殺したのっ!!
燈馬君っ!私が殺したの美里は関係ないの私が全部一人でやったの燈馬くんっ!!」


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