過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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20:燈可奈弁X ◆WxhrC2Qhtw[saga]
2012/08/11(土) 02:33:54.93 ID:9RA2XFou0
>>19

 ×     ×

自分の部屋に戻った燈馬は、押し入れの中を漁って工具を引っ張り出す。
これを持ち出すのは、最初の高校生活以来だ。

 ×     ×

東京都内、旧江戸川河川敷。

「ふぅむ、犯人は健気なシングルマザーだ。
そして、彼女に思いを寄せていた高校時代のクラスメイトが協力している。
死体を激しく損傷して身元の判別を困難としていると言う事は」

「あー、いたいた、現場はこっちよ撮影現場こっち。
ごめんなさいねー、どうしても昔の血って言うのが。
ほら、行くわよ、あ、な、た」

「えーと、あれって確か女優の渚幸代?確か、この辺で撮影があるって」

恰幅のいい男性を連行する妙齢の美女を指差し、貝塚北署の女性刑事内海薫が言った。

「と、その旦那だな。今は個人事務所の社長をしてる」
「へえー、さすがはサスペンスの女王。旦那さんもマニアックなんですねー」
「元は本職だからな」
「え?」
「いいか、今見た事は忘れるんだ。警視庁の黒歴史だ」
「はぁ…」

昨今よくある警察内部でのもみ消しに端を発した連続殺人事件の解決に死力を尽くし、
事情を知る本物の警察官全てから心の敬礼を受けながら刺し違える様に退職した
ロマンに殉じた男の真実を語れない事をもどかしく思う警視庁捜査一課草薙俊平の今日この頃であった。

「それで、仏さんは」
「あっちです」

草薙、内海他現職刑事の集団が、青いビニールシートで囲われた一角に入っていった。


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