過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
1- 20
217:燈可奈弁X ◆WxhrC2Qhtw[saga]
2012/10/19(金) 14:36:28.61 ID:uJWzfwxa0
>>216

「ちょっと待って下さい、あなたが富樫慎二を殺害する事を決めたのはいつですか?」
「ですから12月2日、彼と出会った時です」
「その時点で誘い出す場所も含めて計画を立てた、そういう事ですか?」
「ええ、そういう事になります」
「その…」

取調官は富樫慎二を誘い出した住所を口にした。

「あの辺には土地鑑が?」
「そうですね、図書館に行く途中とか、なんとなく通り過ぎて見た覚えはあります」
「それで、その場所を」
「はい。距離や想定される人の流れから考えて一番いい場所だと判断しましたから」

とにかく、取調官は殺害、死体損壊と言った部分の供述を詰めていく。

「計算通りに実行した、そう思ったのはその時だけでした。
帰宅してから考え直すと全然駄目です。
ご存じの通り高校時代は素人探偵として殺人事件にも関わって来ました。
人並み以上の知識があってそれを使いこなせる、そう思ったのですが後で考えると穴だらけです。
衣服の燃焼を見届けなかった上に自転車を手つかずにして帰ってしまった、あり得ない致命傷だ。
あれならすぐにでも身元が判明するのは当然です」

「もう一度聞きます。なぜ殺したんですか富樫慎二を?」
「客観的な表現をするなら、歪んだ愛、としか表現の仕様がありません。
僕の、水原さんに対する、です」

「つまり、君は水原可奈のために富樫慎二を殺害したと、そう言いたいのか?」

「もちろん水原さんはそんな事を望んでいない望む人じゃありません。
だから僕が殺した。水原さん親子はやっと生活が軌道に乗った所で決して楽じゃない。
富樫慎二は調査によるとかなり質の悪いバタラーです。
ええ、調べました。早くにシングルマザーになった水原さんが、
富樫慎二の事も含めて、随分苦労をして来た事も。とにかく、嫌だったんですよ」

想は吐き出す様に言う。ようやく感情がかいま見えた様に。

「正直、理解出来んなー。高校時代に仲が良かったと言うのは聞いています、
恋人と目する向きがあった事も。しかし、渡米してからは随分とブランクがあった。
それともあれですか、焼け木杭に火がついたとか?」

その問いに、想は首を横に振った。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
311Res/431.08 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice