過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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246:燈可奈弁X ◆WxhrC2Qhtw[saga]
2012/10/29(月) 02:23:24.21 ID:gOGKl+eA0
それでは今回の投下、入ります。

>>243

 ×     ×

「珈琲、いれますね」

帝都大学物理学研究室で言葉の接ぎ穂を失っていた内海薫は、
珈琲をいれると、中二階へと運んでいく。
そこでは、古びたソファーに埋まり込んで、湯川学准教授が惚けていた。

「水原さんは人殺しをする様な人じゃない」

珈琲を置いた内海が反応して当然の言葉だった。

「燈馬想と再会した時に彼が言った言葉だ。
驚いたよ、彼が心証を語ったんだからね」
「あの…それって、それ程大変な事なんですか?」

「殺人事件の犯人であるか否か、
彼が他人に軽々しく心証のみで自らの判断を語る、実に大変な事だ。
しかも、相手は僕だ。友人ではあったがウエットではない、
むしろ、そうした判断基準に最も馴染まない類の人間である事を、
彼が一番理解していた筈だ。その僕にそうした事を告げた」

取り敢えず、湯川が基本的に自分に対する評価を正確に把握している事を内海は理解した。

「推測は色々出来る、が、はっきりしているのは、
燈馬想はその時、自分の判断の根拠を最後まで語らなかったと言う事だ、僕を前にしてね。
彼は僕が警察とのパイプ役になり得る事を知っていた、実際に警察にそう伝えてくれ、そう言っていた。
ならば根拠があるなら話していた筈だ。
その程度の、互いの理性と知性に関する信頼関係はあったものと僕は信じている」

湯川を知っていて、湯川を前にしての燈馬想の言動、確かに説得力はあった。

「その発言に関する推論の一つは、燈馬想にとって、
水原可奈がその論理的な思考、発想すら超越するア・プリオリに無垢な存在である、
水原可奈と言う存在イコール無実に証明であると彼が信じ込める存在である、と言う事。
それはあり得るか?」


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