過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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258:燈可奈弁X ◆WxhrC2Qhtw[saga]
2012/10/31(水) 17:39:27.29 ID:bXMuUyGS0
>>257

「お弁当屋さん、だったかしら?」
「ええ」
「物件とか、探してるみたいだけど、大変なの?」

「大変です。何せバツイチ子持ち、シングルだと普通に家借りるのだって大変ですからね。
結構まあ、色々無茶して稼ぐだけ貯金したつもりだったんですけど、
正直今の手持ちだと、よっぽど上手く計算しないとこわーい未来しか見えませんて。
迂闊に独立した人結構見て来てますから」

「そう」

エリーはさり気なく可奈の手に封筒を握らせた。

「嗅ぎ付けられちゃってね。こういうの水原さんは嫌がると思ったんだけど、
あれで義理堅いって言うか借りっぱなしが嫌いと言うか。
だから、一度言い出したら聞かない誰かさんからの伝言。
儲かったら返せ」

そう言って、エリーは鉄柵を離れ背を伸ばす。

「それじゃあ、車待たせてるから」
「ありがとうございましたっ!」

かつての、清々しい剣道部時代の様に、可奈は深々と、素直に頭を下げた。

「エリーさんっ!」

階段を上るエリーに、可奈はもう一度声をかける。

「今、幸せですかっ!?」

その返答は、輝く笑顔だった。
深呼吸して、ふんっと力を込めた可奈は、
厚めの封筒と、裏に住所を走り書きした写真を手に取った。


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