過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
1- 20
271:燈可奈弁X ◆WxhrC2Qhtw[saga]
2012/11/05(月) 02:29:35.32 ID:P3XW5NWI0
>>270

「自殺、しようとした。うん、体は大丈夫。
でも、その時、その時あの娘が頼ったのは私じゃなかった。
あんなに、今まで私あんなに一生懸命、なのに、
分かってる、そんな言い訳しても駄目なの分かってるのに、
あの娘はもう、私、私の」

「えーと、エリの前で私の娘じゃないとか言い出さないよね?」
「あ、ご、ごめんなさい。
ごめんなさい。私、私が、辛くて、苦しい只私が…」

「分からない」
「ごめんなさい、こんな事」
「エリには全然分からない。だって、まだあるんでしょ?」
「え?」

可奈は、頬を濡らしたまま、相変わらずの笑顔を見上げた。

「まだあるなら取り戻せばいいじゃない。
一生懸命やって来たんなら、一生懸命取り戻せばいいじゃない。
消えたものは、無くなったものは絶対に取り戻せないんだから」

可奈はガタリと立ち上がり、エリに頭を下げていた。

「すいません、急ぎの用事を思い出しました」

「そう。残念ね。
エリはここにいる。それを許してくれる今の家族には心から感謝してる。
でも、エリの魂はここから離れられない。
ここで悪いことはなにもしていないって言い続ける」

「行って来ます」
「行ってらっしゃい、又のお越しをお待ちしております」

可奈がばたばたと会計に向かう。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
311Res/431.08 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice