過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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燈可奈弁X
◆WxhrC2Qhtw
[saga]
2012/11/05(月) 02:40:12.82 ID:P3XW5NWI0
>>274
「もし仮に別に死体が見付かったとしても、その時には僕の有罪判決は確定していますね。
特に最近の裁判は早いですから、僕も一審だけで争うつもりは毛頭ありませんし。
その後で、仮に今の湯川さんの仮説が完璧に実証されたならば、
検察は僕の再審を請求するでしょうね。
一事不再理は無罪を有罪にする事を禁止するものであってその逆は許されている。
検事総長による再審請求で富樫慎二氏に対する殺人容疑は再審で無罪となり、
改めてホームレス殺害と富樫慎二氏殺害に関する証拠隠滅、犯人隠避、状況からして死体損壊もですか。
その容疑で僕は起訴される。
そして、改めて水原さんが富樫慎二殺害で起訴される。
でも、何かの拍子で発見でもされない限り、誰がその死体を見付けるんですか?」
下を向いていた想の細めた目が、湯川を見直した。
「湯川さんの仮説に従った場合、今に至るまであの死体が富樫慎二として誤認されているのならば、
警察は本物の富樫慎二の生物学的データを根本的に把握していない事になる。
今まで警視庁捜査一課が特別捜査本部を設置して身元を確認した事件で、
もうすぐ有罪判決が整然とした文書で体系的に確定すると言う時に、
何の理由があればどこにあるかも存在すらも証明されていない分からない本物の富樫慎二の死体。
今まで把握されていなかった程に孤独な
産湯を使ってから既に風化している本物の富樫慎二の生物学的データ、
その様なものを税金を費やして何の理由で誰が探すと言うんですか?」
じっと想を見据えた湯川に、想は優しく微笑んだ。
「申し訳ない、殺人者風情が。これはそのまま褒め言葉ですけど、
湯川さんの仮説が実に面白かったので、つい僕から目に見える反証にムキになってしまいました。
僕の様な者の事件に真剣に付き合っていただき、感謝します」
「その素晴らしい頭脳を、
そんな事に使わなければならなかったとは。残念だ。君にとって水原…」
「もう結構です。終わりにして下さい」
想が誰かに聞かせる様に大声を出す。
「これ以上は、勾留中の資格の怪しい面会として弁護士を通す事になりますよ」
静かに、想は釘を刺していた。
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