過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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36:燈可奈弁X ◆WxhrC2Qhtw[saga]
2012/08/13(月) 00:19:53.59 ID:epxDVnkP0
>>35

 ×     ×

テーブルに夕食を揃えていた可奈は、携帯の着信に気が付いた。

「もしもし」
「もしもし、僕です」
「燈馬君」

「着信見ました。何か変わった事がありましたか?」
「美里の学校にも刑事が来た、映画のストーリーを聞かれたって」
「そうですか。答えられましたね」
「うん、大丈夫だったって」
「それなら大丈夫です、問題ありません」

「燈馬君?」
「はい」
「…なんでもない。夕食は?」

「出先なので遅くなります。お構いなくと言う事で」
「うん、分かった」
「それでは」

可奈が電話を切った。

電話が切れた。

「凄いね、燈馬さん」
「うん」
「みんな燈馬さんの言う通りになってる」

美里の言葉を聞いて、何か自分がとんでもない錯覚に陥りそうな、可奈は改めてその恐怖を覚える。
そう、今やっている事と昔やっている事は実は同じ、なのではないかと。
やっぱり富樫を殺した事を悪い事だとは心の底では思っていない。

それどころか、そんな奴なのだから、実は昔の様に人助けをして、
まあ、助けられたのは自分なのだが、彼が上手に後始末をしてくれている。
あの時と同じコンビのミッションをやってるだけなのでは。

想のあの時のままの冷静さに、一瞬でもそんな感覚に支配されそうになる。
そんな自分を可奈は嫌悪し、何よりも想に詫びる。

「食べよ」


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