過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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45:燈可奈弁X ◆WxhrC2Qhtw[saga]
2012/08/16(木) 04:03:59.94 ID:ZXszWIz70
>>44

「お店開いたって聞いてね、売り上げに貢献しないとって思ってさー」
「店長、お願いします」
「店長かぁ…ああ、失礼」

工藤が、ようやく先客の存在を気に留めた。

「お待たせいたしました」
「じゃあ、これで」
「六百円ちょうど、いただきます。ありがとうございましたー」

愛想良く立ち去る湯川の陰で、想が可奈に向けて小さく頭を下げた。

「ありがとうございました」
「いやー、可奈ちゃん全然変わらないんだね」

想と可奈の間で、
かつての常連客だった工藤がその時のままの口調で調子よく喋り倒していた。

 ×     ×

「帰って早速いただこう」

路上で、湯川が隣の想に声を掛ける。

「湯川さんはこれからその弁当を下げて電車で帰るんですか?」
「よく変人と言われるよ」

少々呆れた口調の想に、湯川が言った。

「じゃあ、僕はここで」
「付き合ってくれて有り難う…燈馬君」

別れ際、湯川の声に想が振り返った。

「数学の新しい問題を一つ思い付いたんだ。
誰にも解けない問題を作るのと、その問題を解くのとでは
どちらが難しいのか。但し、答えは必ず存在するとする」

「興味深いですね。考えておきます」
「考えておいてくれ」


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