過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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47:燈可奈弁X ◆WxhrC2Qhtw[saga]
2012/08/16(木) 04:09:25.58 ID:ZXszWIz70
>>46

「あの、水原さん」
「何?」
「…いえ…相手が相手です。そこまで探りを入れて来たと言う事でもありますし、次のカードを切ります」
「次のカード」
「美里さんに代わって下さい」

 ×     ×

「湯川先生、何やってるんですか?」

帝都大学のキャンパス内で、一斗缶の側に座り込む湯川に内海薫が声を掛けた。

「不要になったレポートを処分してるんだ。シュレッダーは信用出来ないからね」

湯川の手にした水差しの水が一斗缶の中に注がれる。

「何か分かったんですか?」

響き渡る程の消火音が引いてから、内海が尋ねる。

「何が?」
「水原可奈の店に行ったでしょう」
「弁当を買いに行っただけだ。燈馬君がいつも買ってるって言うから
連れて行ってもらっただけだ」
「ごまかさないで下さい。先生もやっぱり水原可奈を」

当たり前の様にここまであからさま過ぎるごまかしをかまされては、
新人とは言え担当刑事として黙ってはいられない。

「喋りたくないな」
「ええっ?」
「僕は個人的興味で動いているんだ。警察に協力するためじゃない」
「ちょ、ちょっと、こっちだって情報提供」
「悪いが帰ってくれ。それとも、捜査妨害で僕を逮捕するか」
「何なの、一体?」

思わぬ展開に、内海薫の追いすがる足も止まる。
彼女から見て湯川の答え全てがあり得ない。物理的な興味でもなければ、
少なくとも表向きはこちら、事件との関わりを持ち込む事には嫌々な態度を示していた。
それが、お互いを尊重する事なのだとしても、そういう湯川のスタンスから見て、全てが真逆を行っている。
自ら関わっておいて、それでいて本来の領分である自分、つまり警察を避けている。あり得ない。


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