過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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97:燈可奈弁X ◆WxhrC2Qhtw[saga]
2012/08/31(金) 15:08:24.79 ID:kOOSaGzk0
>>96

 ×     ×

「燈馬!」

研究棟の廊下を歩いていた想は、息せき切らせたアイシャに有無を言わせぬ勢いで連行された。

「ここは、教授の…」
「これ見てっ!」

アイシャの師事している教授室に想は連れ込まれ、
アイシャが指差したのはパソコン、そしてアイシャはノートを差し出した。

「論文…」
「教授の論文、さっき見付けたんだけど、間違いなく穴がある。これじゃ繋がらない。
場所も分かってるのになぜか修正出来ない。
私と話している最中に教授、家族の事で緊急の電話を掛けに行って戻って来ない。
学会に出るのに時間がない!」

想はマウスを上下させながら、アイシャの作ったノートと論文を見比べる。

「うん、穴の場所は合ってる。だけど、このアプローチをしている限り堂々巡りになる」
「そうなの」

想は、アイシャの返事を聞き流す様にしてノートの続きにペンを走らせる。

「素晴らしい論文だ、大丈夫。落とし穴がちょっと紛らわしいけどね」

想が、Q.E.Dを書き込んだノートをアイシャに差し出した。

「メモして残しておくといい。アイシャと教授の関係ならつまらないもめ事にはならないだろう」
「でも、燈馬が」
「いや、もう九分通り終わってた。
ここに気が付いたんならアイシャ一人でも間に合ってたよ、落ち着いてたらね」
「ごめんなさい、燈馬が自分の事で忙しい時に」
「いいものを見せてもらったよ」

想は、軽く手を上げて笑顔で去って行った。


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