9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/08/11(土) 04:16:51.22 ID:T8SVpnRDo
「ところで」
笑いがひとしきりおさまった後、プロデューサーが言いました。
「はい」
「このような口調は堅苦しくていけない。
もっと楽に話してもいいでしょうか?」
「ええ、私としましてもその方が気が楽でいいです」
「それはよかった」
彼は、女の前で腰を下ろして言葉を続けます。
「少し聞きたいことがあるから座って話そうか」
「ええ、私も話し相手がほしかったところです」
女もその場で腰を下ろして正座の姿勢をとります。
その立ち居振る舞いからはどことなく気品が感じられました。
プロデューサーはたまらず口を開きます。
「生前に君を見つけていたら
俺は君を絶対スカウトして、プロデュースしたいと思っていたはずだ」
「ふふ、お上手なのですね。
貴方はそういうお仕事をなさっていたのですか?」
「そうだ。アイドルたちを残して死んでしまうなんて、俺は飛んだ馬鹿野郎だ」
「……全くその通りだと思います。
残される側の身にもなってほしいものです」
「はは、君の言うとおりだ。
みんなものすごくいい子だっただけに心配だよ」
「……では、せっかくですし貴方のことをもう少し詳しくお聞かせ願えますでしょうか」
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