過去ログ - 【咲-saki-】京太郎「俺がギャルゲー主人公……」 怜「ないわー」 透華「ちょ!?」
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628: ◆GP6NrAnYZ2[saga]
2012/08/17(金) 15:53:15.43 ID:vxA4/OFSo
 咲に先導され、ついさっき登った山の近くにあるバスの停留所まで歩く。

咲「ふんふふんふーん♪」

 下手な歌まで口ずさんでいる辺り、ほどほどにはしゃいでいるのが分かる。

京太郎「咲ちゃーん、あんま調子に乗ってると転ぶよー」

咲「ちょっと、人を幼稚園児みたいに言うのやめてよ!?」

 その場に踏みとどまって足踏みしながらの台詞。
 ハーフパンツにワンピースタイプの裾長のシャツ姿と相まって、どこからどう見ても子供っぽかった。

京太郎「説得力ねーぞぉ……」

咲「なによー!」

 ぼやきに対して律義に怒鳴ってくる咲に追い付くべく、止めていた足を動かし始めた京太郎だが、前方から見知った人が歩いてくるのに気付いてすぐに中断した。

郁乃「あ〜、おはようさん。昨日はウチの子らの相手、ありがとうな〜。三人とも勉強になったて言うてたで」

京太郎「えっと、確か……姫松の監督代行、さん」

郁乃「代行言わんといてや〜」

 年の割に言動が押さない、というよりぶりっ子じみている郁乃を若干、警戒した目で見る。
 本当に昨夜のあれが一軍テストための調整試合だったとして、怜にしつこく言い寄っていたことは確か。

京太郎(こーいう感じの人に限って、実は腹にイチモツがあったりとかするんだよな)

 ネット麻雀世界の荒波に揉まれるどころではない目に遭い続け、最近人を疑うことを覚えた京太郎である。

郁乃「うーん? もしかして私、ちょびーっと警戒されとるん?」

京太郎「いやいや、そんなまさか」

 内心、ギクリとしながらも半笑いを浮かべて誤魔化す。

郁乃「そっかー……えっと、君〜、名前なんやったっけ?」

京太郎「……須賀京太郎ですけど」

郁乃「そうそう、京太郎君やったねー。今から彼女さんとお出かけ〜?」

京太郎「別にそーいう関係じゃないですけど……まあ」

郁乃「んー、そうなん? まあ千里山の園城寺さんとも仲良うなってたし、そっちの方が都合ええか〜」

京太郎「都合ってなんですか、都合って。人聞きの悪いこと言わないでくださいよ」

 口元に人差し指を当てて、何やら物騒なことを呟く郁乃に半目でツッコミを入れておく。

郁乃「アーン、怒った〜? ほんの冗談やんか〜♪」

 フニャフニャと笑いながら郁乃が京太郎に近付き、すぐ横を通り過ぎ様、京太郎の服の胸ポケットに何かのメモ書きをしているらしい名刺を刺し込んできた。

京太郎「え、ちょっと何――――」

郁乃「それ、あげるわ。その気があるんやったら……夜、私の携帯に電話頂戴な」

 何事かと思って声を上げかけた京太郎の唇を指で押さえ、浮かべていた笑みを艶然としたものに変えて、郁乃が囁く。

郁乃「電話してくれたら――――エエとこに連れてってあ・げ・る♪」


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