過去ログ - 【咲-saki-】京太郎「俺がギャルゲー主人公……」　怜「ないわー」　透華「ちょ！？」
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640: ◆GP6NrAnYZ2[saga]
2012/08/17(金) 16:32:50.61 ID:vxA4/OFSo
京太郎「な、なに――――！？」





咲「京ちゃ〜ん……？」

　言うだけ言って、さっさと歩き去る郁乃の背中を呼び止めるより先に、京太郎の方に手が置かれた。

京太郎「お、おお、どした咲……さん」

咲「やだなー、さん付けなんてー♪」

京太郎「ハ、ハハッ、そうだな……ですね」

咲「アハハ」

京太郎「ウ、ウフフフ……」

　満面の笑みを浮かべる咲に対し、ぎこちなく笑いを返すこと暫し。

咲「さっきの人、京ちゃんの知り合い？」

京太郎「き、昨日の夜、ちょっとな？」

咲「ちょっと、なに？」

　追及の手は緩めないと、言外に詰め込んだ笑顔。

咲「どっしよっかなー、私お腹も空いてきちゃったな〜♪」

　遠回しな要求、いや脅迫か。

京太郎「…………ど、どこか希望の場所ってあったりする、のか？」

咲「――――コ・コ！」

　ズズイと目の前に突き出された観光旅行用の本。
　その一ページの中、大きく円で囲まれた箇所を咲が指差した。

京太郎「最初から……準備万端だったんじゃねーか」

咲「きゅふふふ、さてなんのことやら♪　あ、でも京ちゃんがサービスしてくれたら私、喜んじゃいそうかな〜？」

京太郎「ちゃっかりしてやがんなあ……」

咲「京ちゃんが悪いんですよー。あーんな女の人に声掛けてもらえたから、ってデレデレしてるから」

京太郎「別にデレデレしてねーし」

　一応の弁解をしながら、胸ポケットを視線を落とす。
　ココに連絡を取ったら、はたして何が起きるのだろうと微かに好奇心を抱きながら。

京太郎(イイコト、か……)

　須賀京太郎、高校一年。
　青い春と書いてそいった単語に興味津々と読む年頃であった。

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