過去ログ - 【咲】京太郎「夏休みだ！」みんな『――――またね！』【安価】
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501: ◆wQz2C0W.uk[saga]
2012/08/19(日) 20:35:01.71 ID:I2I/CX890

　まこ「それができるのはお前さんと咲ぐらいじゃ……そうじゃなぁ。全部は言えないが、それでもいいか？」


　美穂子「あ……すみません。京太郎君に了解を取るべきでしたか……？」


　まこ「ああ……アイツは、なんでもない風に思っとるからなぁ。まあ、ボーダーラインの内側の中で言うなら――――“悲劇は優しい”―――って事かな」


　美穂子「悲劇は―――優しい？」


　まこ「ああ。現実的な破滅は、単一では起こらない。そしてそれは、立ち向かう事さえ困難なほど曖昧なんじゃ」


　まこ「例えば、悪役がいるならそれを倒せば解決する。だけど、姿が見えない程曖昧な相手だと――そもそも、相手さえ定かではないんじゃ」


　衣「……そうだな。解る気がするよ」


　透華「ええ―――結局、私達だって―――」


　言い淀む二人。……そういえば、この二人は親戚と聞いた気がする。


　まこ「……心は人には見えない。そして羞恥は言葉を殺す。……そして、戸惑いは言葉さえも殺す」


　口に出す、というのは形にするという事で。それさえできない場合が、この世界にはままある。


　美穂子「――――」

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