100: ◆WNrWKtkPz.
2012/08/17(金) 02:53:23.63 ID:yeyu0jZa0
「私はいいよ〜!」
(……渚さん!)
どうやら渚さんは明かすのが容易な解除条件らしい。
JやQと言った線が濃厚か……
「かりんちゃんは〜?」
「私は……」
(……断ってくれ)
北条が断らなければ、人数の都合上こちらが不利になるのは必須である。
なんでもいい、いまこの場をしのぐことができれば……
「……私も、いいよ。やっぱ一人でこのゲームで勝つ、というのは難しいと思う、から――」
(…………ッ)
手のひらに嫌な汗をかき始める。
この展開は明らかに不味い……!
「忍くんは〜?」
渚さんの笑みが悪魔の微笑みに見える。
あまり時間をかけるのも不味い……けど、すぐに答えをだせと言われてもどうすればいいんだ!
(さっき俺はJOKERについて何も知らないと言った……)
つまり、ここで正直に話せば、その瞬間に細川に対する信頼度は0に等しくなるだろう。
だからと言って、ここで番号の教え合いを断れば、渚さんや北条さんへ不信感を与えてしまう。
(いや……そうだ、俺はいまPDAを偽装している!)
偶然にも先程ためしに1回だけJOKERを偽装していたのだ。
その番号は
5:館全域の24個のチェックポイントを全て通過する。特殊効果として地図上にポイントの表示がされる。
である。
いままでの2人の行動や、高山がJOKERを狙っていることを見てみると、彼らのPDAが5である可能性は低い。
ここは、この偽装したPDAでやり過ごすべきである。
どの道俺は誰かを殺さなければならない。
そうとなれば、いずれ彼女らとも別れる時が来るのは明らかである。
5のPDAの持ち主に会ったときは、それこそその人物を始末するかその場から逃げ出してしまえばいい。
何より目の前にいる高山の存在が細川にとって一番の恐怖だった。
「俺も、いいですよ」
いま、細川忍の顔は酷く悪人の顔をしているに違いない――
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