422: ◆WNrWKtkPz.[saga]
2012/08/21(火) 14:46:48.31 ID:uxiE+d+J0
【コンマ判定>>421 91→長沢】
「くっ……舐めやがって!」
矢幡さんの後ろから気づかれないように覗いてみると、遠くで腹部を抱えた少年が必死に逃げていた。
彼も何度か拳銃で反撃しようとしているが、傷を負っているためか照準がまったくあっていなかった。
「……ぐあ!?」
そんな少年に容赦のない銃弾が足に当たり、彼は地面に転がってしまった。
「矢幡さん、やめてください!」
目黒が叫ぶと、矢幡さんはビクリと体を動かして、サッと廊下の角に隠れる。
「アナタ、まだ生きていたのね? 悪いけど、いまは邪魔しないでもらえるかしら?」
「人を殺そうとしている人を見過ごすわけにはいかないわね」
文香が拳銃を構えながらいつでも打てる体制になる。
「……そういえば、あの男はどうしたのかしら?」
「…………」
「そう……無様にも、お得意の正義“ごっこ”やってたら死んじゃった、って訳ね」
「御剣君の正義は、ごっこなんかじゃないわ!」
「奈央、挑発に乗らないで。……それで、矢幡さん? 悪いけど、ここは引いてもらえるかしら?」
「……それは、できない相談ね」
「だったら、ちょっと痛い目を見てもらう事になるけど、良いかしら?」
「随分と自信があるようね。2対1だから、そちらが優勢だと思っているのかしら――」
そう言いながら矢幡さんは、隠れている廊下の角から何かを投げてきた。
カラン、と金属が転がるような音がこちらへ聞こえてきた。
「奈央、伏せて!」
文香さんがそう叫んで、目黒が地面に伏せた瞬間に轟音が耳を突き刺した。
(な、何が起こって……)
煙が立ち込める中、ふらふらする体を起き上がらせて周囲を見渡す。
「奈央、一旦あっちに隠れるわよ!」
文香さんに引かれて廊下の角に隠れる。すると、銃弾が先程いた場所に何発も放たれた。
「矢幡さん、かなり厄介ね……」
「どうしますか!?」
「……私が、矢幡さんを引きつけるわ。だから、その隙に奈央は男の子を救出して」
「で、でもそれだと文香さんが!」
「大丈夫よ。私はそんなこんなじゃやられたりしないから」
文香さんは自分のことを信じろと言っているが、矢幡さんの武器が未知である以上かなり危険である。
どうする?
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