過去ログ - 安価でシークレットゲーム
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455: ◆WNrWKtkPz.[saga]
2012/08/21(火) 19:23:37.58 ID:uxiE+d+J0
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ゲーム開始から48時間……つまり、ちょうど2日となったときに目黒たちはようやく戦闘禁止エリアに到着した。

1日の疲れを取るために食事をしたり、シャワーを浴びたり、と1時間ほど自由時間を目黒は過ごした。

「……文香さん」

「ん? 何かしら……?」

「文香さんは、これからはずっと……ここに居てください」

「……私はもう大丈夫よ?」

「それは嘘です。治療した私が言っているんですから、間違いありません」

「はぁ……確かにそうね。でも、こんなところでのんびりしている――」

「……お願いします。これ以上、危険な目にあってほしくないんです。だから、お願いします!」

「……分かったわ。でも、1つだけ約束してくれる?」

「……はい、なんでしょうか?」

「必ず生きて帰ってちょうだい。それと、咲実ちゃんのこともできるだけ守ってあげて」

「それ、1つじゃないですよ……」

「細かい事気にしないの……! ちょっと、こういう事一回言ってみたかっただけなの!」

「あはは、文香さんって漫画とか好きそうですよね?」

「若いころは少女ジャンプを読んで育ったもの。くさいセリフのボキャブラリーなら、たくさんあるわね」

自然と笑い声が出てしまう。

正直言うと、文香さんと離れるのは嫌だ――

でも、それ以上に文香さんのことを大切にしたいという気持ちが勝ったのだ。

「はい、これを持って行って――」

文香さんから6のPDAが手渡された。

「ありがとうございます……何から何まで」

「それは、ゲームが終わってから言う言葉よ?」

「そうですね。……咲実ちゃんがシャワー室から出てきて準備が出来たら、しばらくお別れ、ですね」

もう、文香さんに会うことが出来ないのではないか、と考え始めると私は涙を止めることが出来なくなった。

「……奈央は出来る子。絶対に生きて帰れる。私が言う事が信じられない?」

文香さんが泣きじゃくる私を抱き寄せて、優しく頭を撫でてくれる。

「は、い……。ふみかさん、のこと、しんじ、ます……っ!」

「あなたはもう独りじゃない。私と咲実ちゃんがいるわ……だから、このゲームで泣くのは最後にしなさい?」

「……はい!」

咲実が出てくるまで、私はずっと文香さんの元で泣き続けた……

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ここらへんで休止します。

物語終盤になってくるとマンネリしてくるのは仕様ですかね……

序盤・中盤の生きるか死ぬか、というところが一番テンションあがります。




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