53:なるだけ安価にしますね
2012/08/15(水) 22:22:39.48 ID:rHw6Taxd0
赤く染まったその白いシャツや体格を見る限り、男子高校生であると想定されるが、銃弾?のようなものが無数に突き刺さっていてよく分からない。
「あぁ……ああぁぁ……」
「……な、渚さん! 大丈夫ですか?」
目の前の光景に気を取られていて、渚さんのことをすっかり忘れていた。
死体から少し離れていた場所に渚は震えながら、顔を真っ青にしている。
「渚さん、しっかり!」
「ぁぁ……し、しのぶくん……忍くんッ!!」
「大丈夫です、もう大丈夫ですから……」
胸に飛び込んできた渚さんを慰めつつも、細川はこれでもかというほどに周りを警戒していた。
何が起きたのかは分からないが、もしかしたらこの惨事をもたらした犯人が近くにいるかもしれないからだ。
――――
――
「罠……?」
「うん……そこにある窪みがあるでしょ? それが罠だったみたいで――」
どうやら、この建物には罠が仕掛けられているらしい。
かの死体の近くに行くと、PDAの画面に“罠:オートスマートガン”と、その惨たらしい罠の内容が淡々と記載されていた……
「…………」
渚の話によると、彼は救急セットを探しに行っていた渚を偶然廊下越しに見つけたらしく、近づこうとした時に罠に引っかかってしまったらしい。
「私の、私のせい、なの……っ!」
「いや、渚さんは何も悪くありません……悪いのは、このゲームの主催者です」
プレイヤーへの容赦の無さに細川は静かに怒りを鎮めた。
渚さんが精神的に不安定である以上、俺がしっかりしなくては……
(そうだ、彼もプレイヤーだったということは――)
死体を動かす、という罪悪を感じながらも細川は彼の荷物を調べ始めた――
「これは……PDA!」
>>53 コンマ↓ 00〜60 故障
61〜99 無事
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