706: ◆WNrWKtkPz.[saga]
2012/08/24(金) 18:28:38.72 ID:zIW1Ee7n0
「俺はこのまま行くことにするよ……」
そういうと手塚は少し意外そうな顔をした。
「……そうかよ。それじゃ俺もそろそろ行くとするか」
てっきり高山と一緒に行くのではないかと考えていたが、どうやら違うらしい。
あくまでルールが全部手に入るまでの同盟のようだった。
高山も特に驚いた表情をすることもなく、手塚が部屋から出ていくのを見ていた。
「良いのか、勝手に行かせて?」
「別に俺たちは組んでいたわけじゃないからな。こうなることは分かっていた」
「そうかい。……よし、お嬢ちゃん、俺達も行くぞ」
「高山のおじさんは、1人でいくの……?」
おじさん、と言われて高山は少し苦い顔をしていた。
「まあ、そういう事になるな」
「だったら、一緒に行こうよ!」
「……お前、2人に怯えてなかったか?」
「手塚のおじさんは怖かったけど……高山のおじさんは怖くないよ?」
ああ、そういうことか。
手塚は確かに目つきが鋭いため、子供から見ればかなり怖い対象になるようだ。
「いや、俺は……」
「駄目……?」
「……まあ、しばらくは良いだろう」
上目遣いの色条に負けた高山が、どうしてかついてくることになった。
「お互い、苦労するなぁ……?」
「全くだ」
高山の方に軽く手を置くと、高山は相変わらずの仏頂面で溜息をつく。
この先、俺達はどうなっていくのだろうか……。
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