過去ログ - 安価でシークレットゲーム
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719: ◆WNrWKtkPz.[saga]
2012/08/25(土) 00:17:36.38 ID:Yf/AOc980
「……悪いが、俺も1人で行きますわ」

「なっ……梶原君まで!」

こんな大人数でずっと居て不意に裏切りで襲われるかもしれないと考えると、1人になる方が良いだろう。

唖然としている葉月をと郷田を置いて、俺は高山の後から階段を上った。

「ここでお別れだな」

「……次会うときは、お前も敵だ」

「いまから敵でも良いんだぞ?」

「いまは、遠慮しておく――」

高山はほんの少しだけ笑みを見せて廊下を一人で歩いていく。

俺も彼に背を向けて逆側に歩こうとする――

「おじさん、待ってよー!」

振り返ると、色条が階段を駆け上がってきていた。

「どうした、お嬢ちゃん。綺堂と一緒にテトリスやってたんじゃねぇのか?」

「やってた、けど……。そのまま放っていくなんて、ひどいよぉ!」

「あぁん? 向こうには綺堂も葉月さんもいるだろうが。……俺と居るよりかは何倍も安全だろうよ」

「ううん、私はおじさんのほうが良いの!」

全く、どうしてこうも疫病神の様に引っ付いてくるのだろうか……。

「ハァ……もう、勝手にしろ」

「…………うんっ♪」

色条が腕に飛びついてぶら下がろうとしてきたため、体勢が少し崩れる。

彼女に最初に出会ってしまったのが、俺の運の尽きなのだろうか――

「お〜い、待って〜!」

こんな甘ったるい声を出すのはあいつしかいない――

「……なんだ、お前も1人で行くことにしたのか?」

「ううん〜。私も〜良介君についていくよ〜?」

「……なんでそうなるんだ?」

なんなんだこの展開は……。

幼女の御守りに加えて、ほんわか娘の相手もしなければならないというのか。

「優希ちゃんと〜仲良しになったからで〜す♪」

「渚おねえちゃん! よろしくね!」

「はい〜!」

「おい……って…………」

もはや俺にどうこう言う隙は無かった。

(どうしてこうなった……)

俺は頭を抱えながらまっすぐ進んでいった――

――――――
――――
――


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