732: ◆WNrWKtkPz.[saga]
2012/08/25(土) 01:37:18.99 ID:Yf/AOc980
ゲーム開始から9時間――
手に入ったのは毎度おなじみの携帯食料と水、そしてコンバットナイフだった。
(そろそろ、解除条件について考えてもいいころだな……)
俺の首輪の解除条件は
“首輪の解除条件を満たした人物2名と満たしていない人物1名の殺害”
難易度的に言うと、色条の9の皆殺しの次に難しいものである。
単に3のPDAのように3人殺害するのではなく、条件をみたしているかどうかという縛りが入ってくるのだ。
しかも、解除条件を満たした人物が2名という鬼畜さである。
(俺の手持ちにはJOKERとKのPDAがある……)
よし、と心の中で一喝入れて歩いている足を止める。
「おじさん、どうしたの?」
「俺達はこうして一緒に行動する事になったわけだ。郷田の言葉を借りるわけじゃねぇが……これからはお互いのPDAの番号を教え合って協力しないか?」
「うん、いいよ〜!」
綺堂は何の迷いもなく同意して、ポケットからPDAを取り出した。
「俺のPDAはK。PDAを5つ回収しないといけねぇんだわ。それで、俺はもう知ってるんだが……お嬢ちゃんのPDAは9……条件は皆殺しだ――」
「え……そ、それって……」
綺堂が珍しく困惑した顔をしていた。
まあ、俺も最初このPDAを見た時はそんな顔をした板と思う。
「まあ、何か別の方法で解除するしかないってことだな。あるかは知らないが……で、綺堂のPDAは?」
正規ルート以外で首輪を外す方法をいまここで考えることなんてできないので、さっさと話を進める。
「う、うん……。私のPDAは〜Jです〜」
J――解除条件は“開始から24時間以上行動を共にした人間が2日と23時間時点で生存していること”
まあ、こういう平和的な解除条件でなければ普通は簡単に見せては来ないだろうと思っていた。
取りあえず綺堂を首輪を外すための1つ目の駒として考えることにした。
「綺堂の条件を満たすには、ほぼ最後まで俺やお嬢ちゃんが生き残っていなきゃならないか」
「はい〜。お願いします〜」
俺の首輪を解除するためにも、綺堂の条件を達成させなければならない。
(あと1人駒が欲しいところだな……)
あとはもう1人解除条件が容易な人物と一緒に行動できれば、ほぼ完璧だろう。
2人を殺害し、そしてゲームの途中で解除条件を達成してない人物を殺害できなかったら色条を殺せばいいだけの事――
(まだ焦ることはないか……)
ゲームはまだ始まったばかりである。
じわじわと戦略を練っていけば、きっと首輪を外すことが出来るだろう……
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