過去ログ - 魔法少女ほむら☆マギカ〜私の居場所〜 明るい魔まマほむらルート
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39:ちり紙 ◆B/tbuP0Myc[saga]
2013/01/05(土) 06:09:51.04 ID:2sSLdoRio
 「まさか……あれと戦うの?」
  カラカラに乾いた口の中から、絞り出すように声を出して問いかけるほむらにまどかは頷く。
 「無理だよ……。あんなの、勝てっこないよ……」
  ほむらはまどかを弱々しい声で引き止める。
 「それでも戦わなきゃいけないから。……じゃあ、行ってくるね」
 「そんな、巴さん、死んじゃったのに……」
 「だからだよ。もう、ワルプルギスの夜を止められるのはわたしだけしかいないから」

 「無理よ!! 一人だけであんなのに勝てっこない!! 鹿目さんまで死んじゃうよ!!」
  ほむらの悲痛な叫びに、まどかは覚悟を決めた眼差しでワルブルギスの夜を見据えながら答える。
 「それでも、わたしは魔法少女だから。みんなの事守らなきゃいけないから」
 「……ねえ、逃げようよ……だって仕方ないよ。誰も鹿目さんを恨んだりしないよ……」

  マミが無残な死を遂げた現実に直面し、ほむらの憧れは跡形もなく瓦解してしまった。
  まどかもマミも決してアニメのヒロインのような無敵の存在ではないのだ。
  ここで逃げなければ、きっとまどかまで殺されてしまうだろう。
  ほむらはマミだけでなく、大好きなまどかまで失うのは絶対に嫌だった。
  ほむらは泣きながら必死にまどかを引き留めようとする。
  だが、まどかは死を決意した瞳でほむらの顔を見つめて諭した。

 「ほむらちゃん、わたしね、あなたと友達になれて嬉しかった。あなたが魔女に襲われた時、間に合って……今でもそれが自慢なの。だから、魔法少女になって本当に良かったってそう思ってるんだ」
 「……鹿目、さん」
 「さよなら、ほむらちゃん。元気でね」
  ほむらに背を向けてワルプルギスの夜に向かって飛ぶまどか。
 「……いやぁっ!! 行かないで!! 鹿目さん!!」
  一人取り残されたほむらの悲痛な叫びが灰色の空へと消えていく……。


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