過去ログ - 魔法少女ほむら☆マギカ〜私の居場所〜 明るい魔まマほむらルート
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6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/19(日) 23:56:54.99 ID:HtRzRryqo

 「あ、平松さん……」
  学校でほむらが具合が悪くなった時に良く助けてくれるクラスの女子だった。隣にはよく一緒にいる女子もいる。どうやら二人で仲良く登校してるようだった。

 「……どうしよう。やっぱり、おはようって挨拶した方が良いかなぁ」
  彼女は学級委員で体の弱いほむらに何かと良くしてくれる。だが生来の気弱な性格が災いして、ほむらは彼女と満足にお喋りした事もなかった。
  ここで勇気を出して挨拶すれば、もしかしたら仲良くなれるかも入れない。
 「……よし」
  ほむらはしばらく悩んだが、もしかしたら仲良くなれるかもしれないと言う希望にかけて、声をかける事を選んだ。

 (大丈夫。平松さんは優しいもん。たった一言、おはようって言うだけ……)

  お喋りに夢中になって歩くスピードがダウンしている二人の背後に、ほむらはぎくしゃくと壊れたロボットのおもちゃのような動きで近づいていく。

 「ひら……」

  ほむらが勇気を振り絞って声をかけようとしたその時だった。

 「ねえ平松。今日はあの子来るかな」
 「さあね。最近寒いし風邪でも引いて寝込んでるかもよ。あの子体弱すぎだし」
 「ひっどー。友達じゃないのー?」
 「馬鹿言わないでよ。あんな根暗な地味子友達なんかじゃないわ。願い下げよ」
 「うわっ、ひっどーい」
 「あのうじうじした態度とか見ててイラつくのよね。人がわざわざ時間割いて世話してやってんのにさ、お礼ひとつ言うのにもトロいのよあの子」
 「そんな風に思ってんなら、なんでお世話係みたいな事買って出てんの?」

 「バカねぇ。天杉、人が嫌がるような事を進んでやるって教師連中の受けがいいのよ」
 「あー。内申目当てって訳か。そちも悪よのぅ」
 「当然でしょ。何の打算もなく親切にしてやる馬鹿なんていないわよ」
 「うわー。そこまで言うか」
 「まあ、来ても来なくてもどっちでもいいわ。来れば私の評価が上がるだけだし、来なければ楽できるから」
 「ひっどーい。もしかして私との付き合いも打算?」
 「馬鹿ね。あなたは別よ」
 「よかった。あたし達、ずっと友達だかんね」
 「ええ」

 「……」
  少女達は好き勝手言いながら、背後のほむらに気づく事なく歩いていく。


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