過去ログ - 魔法少女ほむら☆マギカ〜私の居場所〜 明るい魔まマほむらルート
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9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/19(日) 23:59:56.10 ID:HtRzRryqo
          ☆

 「はい、それじゃ自己紹介いってみよう」
  転校先の見滝原中学校の2年生のクラスで、担任の早乙女先生に促されてほむらはもじもじしながら恥ずかしそうに自己紹介をする。

 「あ、あの、あああ暁美、ほ、ほむら、です。その……どうか、よよよろしくお願いします」

  教壇でたどたどしく自己紹介するほむらを新しいクラスメート達は好奇の目で見てくる。
  ほむらは思わず逃げ出したくなった。
  ホームルームが終わり、そのまま1時間目が終わると数人の女子達がほむらを取り囲んで質問攻めにしてきた。

 「えと、その……」
  他人とのコミュニケーション能力に乏しいほむらが対応に困っていると、一人の女子生徒が助け舟を出してくれる。

 「みんな、ごめんね。暁美さんって休み時間の度に保健室でお薬飲まないといけないの」

  女子生徒はそう言ってほむらを教室の外へと連れ出す。

 「ごめんね。みんなわるぎはないんだけど……転校生なんて珍しいから、はしゃいじゃって」
 「あの、その……」
 「わたし、鹿目まどか。まどかって呼んで」
 「え、その……」
 「いいって。だからわたしもほむらちゃんって呼んでいいかな?」
 「……私、その、あんまり名前で呼ばれた事なくって……すごく、変な名前だし」
 「えー? そんなことないよ。なんかさ、燃え上がれーって感じで。かっこいいと思うな」
 「……名前負け、してます」
 「そんなの、もったいないよぉ。せっかく素敵な名前なんだから、ほむらちゃんもカッコよくなっちゃえばいいんだよ」
  まどかはそう言って無邪気に笑う。ほむらはそんなまどかに気後れして俯いてしまうのだった。

  ――それから。
  ほむらの転校初日は散々だった。
  勉強にはついていけない。
  体育は準備運動だけでギブアップ。
  クラスの女子達に陰口を叩かれ、陰鬱な気分でほむらはひとり、誰も待っていない自宅への帰り道をとぼとぼと歩く。

 「……わたし、なにやってるんだろ」
  学校での失敗を思い出して、ため息をつく。
 『ほむらちゃんもカッコよくなっちゃえばいいんだよ』
 「無理だよ……。わたし、何にも出来ない……」
 「人に迷惑ばっかりかけて……恥かいて……どうしてなの? 私、これからもずっとこんなままなの?」
  俯きながら内省にふけるほむら。

 「なれるものなら、なりたい。いつも元気いっぱいで明るくて友達がいっぱいいる。そんな風になりたい。でも、なれるわけないよ……」



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