15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]
2012/08/16(木) 09:01:17.90 ID:DeNa+wh1o
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紬「――ごめんなさい!」
洗いざらい説明して、頭を下げる。
魔法とかなんとか、そんな突拍子もないことを信じてもらえるかはわからない。嘘つきと謗られるかもしれない。
けど、信じてくれても信じてもらえなくても悪者は私。そうなるならそれでいいと思ったから全部そのままに話した。
でも、予感はあった。
唯「……いいよ。ムギちゃん、怒ってないから顔上げて?」
優しい唯ちゃんなら、純粋な唯ちゃんなら、そうやって全てを信じ、許すんじゃないか、って予感が。
でもそれは打算じゃない。その証拠に、そうやって許されても全然嬉しくないから……
唯「……えへへ」
紬「……へ?」
言われて顔を上げたけど、そこにあったのは予想外の顔。
ニコニコと、私の今の説明をむしろ喜んでいるような顔。
むしろ頬を染めているようにさえ見える……
唯「嬉しいなー、そこまで好きって思ってもらえてたなんて///」ギュッ
紬「へ? ほぇ!?」
今朝のように腕を絡め、抱きついてくる唯ちゃんに私は適切な反応を返せなかった。
というか、え? なんで??
唯「……私も好きだよ、ムギちゃん」
紬「えっ!? え、でも、ちが、それは魔法でっ……」
私は、魔法で唯ちゃんとそういう関係になった。だから、その気持ちは魔法のせいのはず……
だけどよく考えなくても、魔法はもう解けてるはずなんだ。実際、他のみんなはちゃんと忘れてる。
とすれば、唯ちゃんだけ魔法が残ってる? でも、なんで……?
唯「……魔法じゃないよ。ずっと前から、私の気持ちは変わらないよ」
紬「……私に、言われる前から…?」
唯「うんっ」
でも、それだって魔法のせいでそう思い込んでるだけかも……
唯「……ムギちゃんの言ったことが、全部本当っていう前提だけどね」
紬「うん」
唯「ムギちゃんは、私の気持ちは変えなかったんだよ」
紬「………えっ?」
唯「魔法で」
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