17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]
2012/08/16(木) 09:02:49.90 ID:DeNa+wh1o
唯「…………」
とても、傷ついた顔をしてる。
傷ついた顔を、私がさせてる。
そんな顔をさせたかったわけじゃないのに。
好きな相手で、好きと言ってくれた相手に、そんな顔をさせたいはずがないのに。
でも、私は唯ちゃんの優しさを向けられていい存在だとは思えないから。
だから、やっぱり。
いくら唯ちゃんが好きと言ってくれても、私は唯ちゃんの隣にいるべきじゃ――
唯「……ホントに「さよなら」するの…?」
「さよなら」
私は確かにそう言った。あの時は、そう言った。
唯「…「さよなら」したいの?」
今だって、私は私のことが大嫌い。
消えることが出来るなら消えてしまいたい、消してしまいたい、それくらいには嫌い。
それなら、返事なんて決まってる。
紬「……「さよなら」したい」
唯「………」
これは、嘘偽りの無い、感情。
紬「……こんな『私』と、「さよなら」したい。全部消して、無かったことにしたい……!」
後悔という名の、感情。
紬「今と「さよなら」して、魔法なんて無かった頃に戻って、唯ちゃんの隣にいたい…!!」
唯「……そっか」
そんな私の感情に、唯ちゃんは一言、そう返しただけだった。
紬「………」
『魔法』なんて無ければよかった、そうも思ったけど。
結局は私の心の弱さが招いたことなんだから、私はどの道なにか別の方法で唯ちゃんを傷つけていたかもしれない。
それでも、今が全部夢だったらなぁって、そう思わずにはいられない。
それも心の弱さ、ただのわがままだって言われたらどうしようもないけど……
唯「――出来るよ、今と「さよなら」したいなら」
紬「……えっ?」
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