7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]
2012/08/16(木) 07:57:20.52 ID:DeNa+wh1o
唯「……ふ、ふつつか者ですが、よろしくお願いします……///」
紬(いよっしゃあああああああああああああ!!!)
頬を染め、頭を下げる唯ちゃんに何かが吹き出そうになる想いをこらえながら心の中でガッツポーズ。
今この瞬間、私の大願は叶ったんだ。
ずっとずっと願い続けてきたと同時に諦め続けてきた理想の現実が、今、目の前にあるんだ。嬉しくないわけがなかった。
唯「えへへ……ム〜ギちゃんっ♪」ギュッ
紬「うふふ……このまま腕組んで学校まで行く?」
唯「……が、学校まではまだちょっと恥ずかしい…かも///」
紬(か、かわええッッ!!)
滅多に見ることの出来ないであろう唯ちゃんの照れ顔が、この上なく可愛く思えて。
確かにその時の私は舞い上がっていたんだろうけど。
紬「………」
でも、それが恋人関係だからこそ見れる顔だ、ということに気づいた時、少しだけ胸の奥が痛んだ。
今の私と唯ちゃんは、まごう事なき恋人関係。
でも、この顔を引き出したのは、私の努力じゃない。私の想いが通じたからじゃない。
所詮は魔法。ただの夢。
確かに恋人関係だけど、それを作り上げたのは私一人。
そこに唯ちゃんはいるのに、そこに唯ちゃんの意思はない。
そんな現実から来る虚しさと、そして、そんな自分勝手な夢につき合わせてしまっている唯ちゃんへの、少しの罪悪感。
そんな罪悪感からせめて僅かでも逃れるようにと、私の口は言葉を紡いだ。どうせ後で忘れるんだからといって、何もしないなんて出来なかった。
紬「……ごめんね、唯ちゃん」
唯「えっ? 何が?」
紬「……好きで、好きすぎて、ごめんね?」
唯「……そんなことないよ。私もムギちゃんのこと好きだから、別にいいんだよー」
……夢じゃなければ、その言葉はとても嬉しいものだったんだろうなぁ、と思った。
32Res/33.60 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。