過去ログ - 真「白い夏と黒い財布」
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2:訂正[saga]
2012/08/18(土) 00:17:57.50 ID:IiA584goo

「財布を無くした!?」

事の起こりは、白い夏の日の昼下がり。
ボクらの前のテーブルには、雪歩の飲んだペットボトルが立っている。

中身は空っぽなのに、それは、すっかり汗をかいてしまっていた。

「真ちゃん、声が大きいよぉ」

「ご、ゴメン。でも大変じゃんか」

「うん。細かいのとかは、小銭入れに入れてたからいいんだけど……」

「でも、貴重品とか入ってたんでしょ?」

「ううん、そういうのは別にしてあったし、大丈夫」

「それなら、新しいのを買えば――」

「それはダメ!!」

「ゆ、雪歩?」

「あっ、ごめんね?でも、ダメ、なの……」

そう言って、いつも以上に白くなった顔を隠すようにうつむく雪歩。

なす術もなく、途方に暮れようとしていると、後ろでドアの開く音がした。



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