42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:57:01.09 ID:IiA584goo
「どうしよう……私のせいで……」
その場で雪歩が力なくへたり込んだ。
どうにか励まそうと、明るい声を作って話しかける。
43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:58:36.90 ID:IiA584goo
「……美希ちゃん、出ないや」
結局、さっきのベンチで待つことになった。
美希が戻ってきたときに、ボクらがいないと大変だしね。
44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:59:23.51 ID:IiA584goo
「それにしても、美希があそこまでするなんてね」
「……そうだね」
「どういう風の吹き回しだろ」
45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 01:00:40.43 ID:IiA584goo
「……私が、そのお財布、大事にしてたこと」
「あぁ、そっか」
特に重い話じゃないことに安心して、適当な相槌を打つ。
46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 01:02:58.37 ID:IiA584goo
ライトで照らされたベンチの上で、美希を待つ二人。
このまま黙っていたら、絵になるシーンなのかもね。
でも、黙りっぱなしってのはどうも苦手だ。
47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 01:06:15.20 ID:IiA584goo
「ねえ、雪歩」
「なに?」
「その財布、そんなに大切なの?」
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2012/08/18(土) 01:06:43.93 ID:IiA584goo
「あのお財布はね、私が、初めてオーディションに受かった時に、
プロデューサーがプレゼントしてくれたものだったの。
ほら、私、こんなでしょ?
なかなかオーディションとか受からなくて……。」
49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 01:08:29.00 ID:IiA584goo
「でもね?もったいなくて、そのお財布全然使えなかったの」
「……だから、お金とか入れないようにしてたの?」
「うん、いつも持ち歩いてたんだけど、
50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/08/18(土) 01:09:36.40 ID:W0fY8mhIO
可も無く不可も無く
51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 01:10:19.49 ID:IiA584goo
しばらくすると、その泣き声も聞こえなくなる。
風の音、木々の葉のざわめく音だけが、静かに流れていた。
どれくらいたったのだろうか。
特にできることもなく、夜空を見上げていたら、突然、雪歩が決意めいた声を上げた。
52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 01:11:57.40 ID:IiA584goo
「じゃあ、ボクも一緒に行く。それでいいでしょ?」
「だめだよ、真ちゃん。
美希ちゃんが帰って来た時に誰もいなかったら大変だもん。
それに、戻ってきたら、携帯も使えるしね」
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