17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/08/19(日) 11:06:22.24 ID:oc2ZP+bDO
マミ「あ、そうだわ。その前にお買い物に行かなくちゃ。そろそろ紅茶がきれそうなの。あなたも来る?」
行ってやる義理はないし、昨日今日で一緒に買い物に行くほど仲良くなったつもりはなかったが、しつこいようだが、クロはすることがなく。故に、返事はなし崩し的に『YES』となった。
───街
クロ「これが、見滝原か。」
一人と一匹は並んで歩いていた(クロは周囲に怪しまれないように四つ足で)。話には聴いていたが、随分と近未来的な雰囲気であふれている街である。
そこらじゅうのいたる所に人間的な美的感覚に溢れており、「いかにも」な造形物で溢れている。
クロ「スゲー、未来都市ってやつか。」
マミ「サイボーグのあなたが言うのも変な話よ。」
そっちの方がよっぽどオーバーテクノロジーじゃないとマミは苦笑する。彼女にはある程度の事情を伝えてある。喋れる理由と、何処から来たのか。
それを、あっさりと彼女は信じた。
「お前、何でそういうの簡単に受け入れてんだよ。不思議って言ったって、しゃべる猫だわサイボーグだわ、ここまでくりゃ不気味じゃねえのか?」
「不気味なんかじゃないわよ。とっても素敵なことだもの、それに私はそういうのには慣れて──」
「それでさぁ!またあの先生ふられたみたいよ!」
「マジで?もうそろそろヤバイんじゃない?てかもうアウトでしょ、アウト。あれはもう、化石になるだけよ。」
歩いていた道の途中、マミの言葉を遮るように、中学生くらいの制服を着た少女達が道端にあったゲームセンターから出てきた。
うるさいほどの笑い声、邪魔になるくらいの身振りを加えながら歩いている。
ありがちで、気に留める必要もない。ただの中学生がこちらに向かってる。
しかし、一人と一匹は動けずに
クロ「おい、どうした?」
正確には、動かないのマミであった。
立ち止まったまま、うつむいて、前を見ていない。
キャッ、キャッと騒ぎながら彼女達はクロ達をよけながら歩いていく。
マミは、立っているだけだった。ただ立っているだけだった。
クロ「なぁ、あれお前の着てた制服と同じだったな。」
マミ「・・・えぇ、同じよ。見滝原中学の・・・・・・同じクラスの子達よ。」
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