178:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/09/07(金) 11:57:37.08 ID:PQlt3vyDO
 マミ「・・・。」 
  
  
 彼女は、ただ立ち尽くしていた。  
 感情の発露もなく、声を発することもなく。  
  
  
 涙を流すこともなく。  
  
  
 今、無理に笑えと言われれば、彼女はその通りにできる自信があった。  
 例えば、今ここにいる、このどうしようもない自分を笑さえすればそれで良かった。  
  
  
 でも、もう、涙を流すことに彼女は疲れていた。  
  
  
 マミ「?」 
  
  
 と、心の騒めきを打ち消すように屋上のドアが力一杯に開かれた。  
  
  
 まどか「マミさん!やっと見つけた!!」 
  
  
 マミ「まどか・・・さん?」 
  
  
 どうしたの?と聞く前に彼女はマミの肩にすがりついた。  
 突然の事態に対応が遅れ、狼狽えたマミだったが、そんな事にも気付かない程、まどかも焦燥している。 
  
  
 さやか「さっき、さやかちゃんから電話が来て!キュウべえと一緒にいるけど、大変な事になるって!!」 
  
  
 マミ「落ち着いて!」 
  
  
 まどかの両肩を、マミはおもいっきり両手で掴む。  
 はっ、とした顔で思い出したように大きく息をつく。  
  
  
 マミ「まどかさん、さやかさんとキュウべえに何があったの?」 
  
  
 まどかは唾を飲み込み、マミの目を見た。  
  
  
 まどか「病院に、もうすぐ魔女が誕生しそうだって、さやかちゃんが。」 
  
  
 その言葉を聞いたマミは静かに息を吸う。  
  
  
  
 ────行くの?  
  
  
 行かなきゃ。  
  
  
 ────できるの?  
  
  
 やらなきゃ。  
  
  
 そして、彼女は息を吐いた。  
  
  
 マミ「行きましょう。まどかさん。」 
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