204:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/09/08(土) 22:49:20.48 ID:+Xfj+B4DO
『おぉ、ようやく目を覚ましおった。』
『ヨーカンは嫌いかえ?』
呑気な老夫婦の、気が抜けるような声を思い出した。
しかし、『あの日』から、ただ死ぬことだけを考えていた自分に、守るモノを与えてくれたのはその声だ。
生き続ける覚悟を思い出させてくれた。
もう一度、親友に出会えるチャンスだってくれた。
『家族を見捨てた自分を、彼女が責め続けている』なら、それを理由に、彼女が諦めようとしているなら
そんなことは、させない。
クロは左手で、剣を抜いた。
クロ「マミぃ!きーてんだろうが!!」
鋭い視線を、魔女へ。
クロ「ぼっちのてめーが、やっと自分の居場所を見付けたんだろーが!!だったら最後まで」
ゆっくりと、旋回しながら黒い巨体はもう一度クロに踊りかかる。
クロ「すがりつけ!!」
一線、身体を横に逸らしながら突っ込んできた魔女の横っ腹を掻き斬った。
クロ「やったか!」
走りぬけながら剣をその身体から抜き取るも、その傷は切り裂いた直後から再生していく。
クロ「・・・言うんじゃなかった。」
どうやら相手は、再生能力を身体に宿しているらしい、ちっとやそっとの攻撃では倒せないようだ。
どうしたものかと悩む、クロだったが、ふと自分の真下に巨大な影が出来ていた。
もしや、と勘付くも、時既に遅く
クロ「だぁぁぁっ!!」
巨大なキャンディに押しつぶされてしまった。
魔女が、お菓子を自由に作り出す能力を、戦闘に応用したのだ。
クロ「ちっ!いちいち厄介なことしてきやがってこの!!」
剣が、衝撃で飛んでいってしまった。
今は、素手、身体の半分以上はキャンディに押しつぶされている。
そして、魔女はゆっくりと、面倒な黒猫を始末しようと迫ってくる。
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