234:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/09/10(月) 12:42:37.85 ID:arWueCtDO
マミ「・・・いいわよ、許してあげる。」
泣いたカラスがもう笑う。
最近になってマミは、こういった表情をコロコロとかわるがわる見せるようになっていた。
ともすれば、情緒不安定ギリギリのラインであるが、今まで、ずっと押さえ込んできた感情と表情を、彼女はまるで、ひとつひとつ確かめるように見せていった。
それは、特にクロが一緒にいる時に顕著にあらわれる。
まどか「クロちゃん、マミさんは一応病人なんだからあんまりふざけちゃダメだよ。」
不器用に心をあらわにしていくマミに対し、戸惑いがないわけではないが、しかし、この変化をまどかは好ましく思っていた。
クロ「ふざけちゃいねーよ。いつだってオイラは真剣だぜ?」
まどか「女の子相手に本気で真剣勝負しちゃダメなの!」
腰に手をやって、メッと人差し指を立ててクロを怒るまどかである。
控えめな性格である彼女が、ここまで強気な態度にでることもなかなか珍しい。
クロ「あいあい、わかったよ。」
と、右手をダルそうプラプラとふる。
クロ「あ。」
まどか「え?」
マミ「あら。」
ベキンと音がして、なんとクロの右手が肩から落ちてしまった。
床に落ちた我が身の一部をベッドの上からクロは見下ろした。
クロ「やっぱり、出来合いの腕じゃこうなるよな。」
まどか「く、く、クロちゃん!どうしちゃったの!?」
クロ「どうしたも、こうしたも・・・、前の戦いでこうなっただろうが。」
あ、とまどかの脳内に、鋭いキバを持つ魔女の攻撃で右手をちぎられたクロの姿を思い出した。
まどか「でも、そういうのって大体次話で何事もなかったかのようにくっついてるものなのに。」
クロ「覚えているうちに伏線を回収したいんだろ。」
ヨッと声を出して床におり、腕を拾う。
前回の戦いでちぎれてしまった腕は見つからず仕方なく落ちている粗大ゴミでスペアの腕を作ったのだが、さっきのどつきあいで壊れてしまったようだ。
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