258:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/09/12(水) 22:13:23.67 ID:ga0Ckc+DO
どこか懐かしい影を持つ二匹に、懐かしい頃を重ねてしまった。
そんな事を考えた所で、仕方がない事くらい分かっている。
それでも、楽しそうに駆け回る彼らは、廃工場を生きていた自分たちにそっくりだった。
まどか「はわー」
そこに、気と間の抜けたような声が後ろから聞こえてきたので振り替えると。
そこには、かぐらとほむらのじゃれ合う姿に目を細め、恍惚の表情で微笑むまどかがいた。
クロ「・・・どうした。一瞬で頭でも打ったか?」
少し引きながらクロが尋ねると、まどかは夢見ごこちのまま答えた。
まどか「可愛いなぁ。癒されるなぁ。」
答えになっているのか、いないのかは微妙なところだったが、今の彼女とのコミュニケーションは困難だと判断する。
クロ「よし!チビ共そこに直れ!!」
ビシッとしたクロの言葉に、子供達の動きも止まる。一応彼らに確認しておきたいことがあったのだ。
クロ「お前らがここにいるってことは、『マザー』とやらもここにいるのか?」
ほむら「あ、あぁ、そうさ」
まどか「お兄ちゃんもマザーに会いにきたの?」
恐る恐るといったほむらに、首を傾げるかぐら、そんな彼らを見たまどかが、またもや「はうわっ!」とどこからか息を漏らす。
だが、今は、彼女に構う必要はない。
クロ「来たのは成り行きだ。でも、来た以上はそいつに挨拶する必要があんだろ」
分かっている範囲では、マザーは人間だ。
ならば、この鹿目まどかの肉親であることは間違いないだろう。
しばらく世話になるなら、必要なことはすますべきだ。
勝手きままな猫ライフを送りたいなら、最低限度のことはやらなければならないのだ。
その上で、殴るだとか、壊すだとかの決断を下す。
それが、クロのやり方だ。
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