35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/08/20(月) 12:52:26.82 ID:ywPrGTLDO
クロ「・・・ったく。マミは見つかんねーし、妙な所に迷い込んだと思ったら、妙な奴らに襲われるしよ。」
岩をドリルで砕くような音が響いた瞬間、土煙に辺りは包まれた。
さやか「今度はなによぉ。」
半泣きのような顔をしながらさやかは弱音を吐いた。そして、まどかは土煙が舞い上がる場所を呆然としながら見つめている。
そして、『それ』はフラリと姿を現した。
さやか「ねこ?」
二人は面食らった。この異様な世界に姿を現した新たな存在が黒猫で、しかも二本足で立ちながら、右腕には何か筒状のものを嵌めている。
そして、そのまま、此方に向かって歩いてきた。
クロ「おい。」
まどか「は、はい!」
思わず、まどかは敬語になる。そして、さやかは慌ててまどかを庇うように、まどかとクロの間に立ちふさがった。
さやか「な、何よ。」
今、自分たちを取り囲んでいる化け物とは違い、言葉を操る猫、恐怖はあったが、多少はとっつきやすかったのか震えながらではあるがさやかはクロを睨んでいた。
クロ「ふせろ!!」
その言葉に弾かれたようにまどかはさやかの身体を押さえつけ地面に伏せる。
そして、その瞬間、身体の上から、風圧が届く。
突然の発砲、身体を伏せながら後ろをそっと向けば、化け物が身体の破片をばらまきながら吹っ飛んでいき、やがては霧散する様を確認できた。
クロ「前は戦争だったが、今度はなんだ?ファンタジーか?」
軽口をたたくその口元には、ニヤリと笑みを浮かべながらクロは化け物の前に立っている。
臆することもなく、怖れることもなく。
クロ「いいぜ?相手してやる。そうこなきゃな、退屈しちまう。」
銃口を、前へ向けた。
そこから先は、まどかにとっては夢見ごこちのような感覚でよく覚えていない。しかし、確かなことは、その『救世主』は突如として現れ、化け物を鬼神のごとき強さで蹴散らし。
自分たちを救ったということだけだった。
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