353:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/09/24(月) 22:31:33.81 ID:2SURhrUDO
え?と聞き返す間もなく、仁美に右手首を掴まれたまどかは、その手の冷たさにギョッとした。
まるで氷水に突っ込んだような冷気が腕を突き刺す。
しかし、そんなことも関係ないというように、仁美はまどかの腕を引っ張り始めた。
まどか「あっ!?」
いきなりの事で、踏ん張りも効かなかった。
ガクンっと身体が揺れて、その反動もあってか仁美にされるがままに引きづられていく。
仁美「さぁ、行きましょう。全ての苦しみを忘れに、全ての喜びを感じに!!」
まるで吟遊詩人のように歌いながらも、一体どこにそんな力を彼女は持っていたのかと思う程、凄まじい力でもってまどかは引っ張られていく。
まどか「いや、やめて!離してよ、仁美ちゃん!!」
彼女が、何をしたいのか、何をするつもりなのかは分からない。
でも、このまま彼女に連れていかれてしまえば、きっと良くないことが起きる。
そんな予感が、まどかにはあった。
────遠い昔のおとぎ話で、美しい少女に導かれるままに、森に迷いこんだ旅人の末路は……
まどか「い、いやだ!嫌だよぉ!!」
仁美「さぁ!さぁ!!さぁ!!!」
まどか「嫌ああああああああ!!」
必死の訴えも虚しくズルズルと、まどかは引きづられていった。
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