37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/08/20(月) 21:50:54.35 ID:ywPrGTLDO
二人の少女はへたりこんだまま動けなかった。
夢のような恐怖と訪れた救い。
そして、今の静けさが信じられず。
しかし、未だ変わらぬ世界の光景に白昼夢であったなどという言い訳は通用しなかった。
さやか「あ、あ。」
さやかはどう言葉をはっせればいいのか分からず、それでも声帯を震わせなければ自分は二度と喋れなくなるのではないかという意味不明な恐怖から、ただうめき声ともとれる声を発していた。
信じれなかった。目の前の黒猫は、ガトリングのような武器を使い、あの化け物達を全滅させた。
考えなしのように攻撃しながら、しかし、自らは無傷で更にいえば自分達までケガひとつない。
と、そこまで考えたところでへたりこんだままの彼女達の目の前に黒猫が歩いてきた。
さやか「ひっ!?」
まどか「うぅ。」
敵か味方分からない、しかもかなりの強さをもった得体の知れない猫。もしや、こいつも化け物の一種かと身を強ばらせる二人にクロは声をかけた。
クロ「もらしたか?」
さやか・まどか「・・・・・・え?」
予想斜め上をゆくその言葉に、二人は思わず固まる。
クロ「怖けりゃとっと家に帰って母ちゃんに一緒に寝てもらうように頼むんだな。怪我しないうちに。」
その言葉に馬鹿にするような空気を感じたさやかは憤りを隠さずクロに詰め寄った。
さやか「な、乙女に向かってなんたる言い草なんだよ!そもそも、どうやってここから出ればいいのか分からないし、大体あんたはなんなのよ!?」
その言葉に含まれた若干の優しさを感じたまどかはクロに頭を下げた。
まどか「あ、あの!ありがとうございます。助けてくれたんですよね。え、えとお礼はかつおぶしがいいですか?」
そう畳み掛けるように同時に喋りだした二人に、面倒くさそうに耳をかきながら一瞥をくれていた。
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