59:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/08/23(木) 23:45:19.44 ID:s6PX1TIDO
────見滝原中学校
ここで自分のするべき事とはなんなのだろう。
彼女は、かつてはそう思いながら、今では何も考えないで、常にそこにいた。
鐘の音が聞こえれば、席を立つ。
また聞こえれば、席に座る。
ずっと、そうしてきた。
いつからと言われれば、それは、この学校に来た時からだと間違いなく言える。最初は、話しかけてきたクラスメイトも、今では誰も話しかけてはこない。
清々もしない、何も感じない。
いつからだろう。
どうしてだろう。
ずっと、そう考えて、考えて、彼女はこの学校でそれを考える事をやめた。
それに今は、少しだけ、そんな考えから離れる事ができそうだった。
そして今日、彼女がこの学校で、言葉を発することはとうとう無かった。
────見滝原中学校
鹿目まどかは、緊張していた。
それは、この瞬間、この場所に『彼女』がいることに起因する。
見滝原中学二年、保険委員長たる少女。特技及び、取り柄──これといってなし。積極性も窮地での図太さもなく。保険委員長という立場も立候補の際に手を挙げたの自分一人だけだったため、後はトントン拍子に『長』などという立場にたった。
と、そんな評価を自分に与えているほど、自分に対してへっぴり腰な彼女は、ピンチだった。
つい最近、この学校に転向してきたクラスメイト──暁美ほむらの登場によって。
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