592:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/10/13(土) 15:11:55.92 ID:ZUeHd6nDO
クロ「どっか隠れてろ」
さやか「ちょっ、あんた何を勝手に、ってうおっ!?」
邪険に扱われることにはっきりと抗議をぶつけようとしたさやかに、それを遮るように二つの小さな影が山なりに飛んでくる、子猫達である。
慌てて、さやかは彼らを両腕で出来るだけ衝撃を吸収できるように捕まえた。
さやか「あぁっ、もう!」
確かにあの黒猫は嫌いだが、この子猫とましてや恭介を自分の意地に巻き込む事はさやかも良しにはできない。
彼女は持ち前の決断の早さで猫達を左腕に抱き、右肩でグイッと恭介の動かない左側の身体を支えるように肩を抱いた。
恭介「あ、ありがとう、さやか」
さやか「ううん、ごめんね。こんなことになっちゃって」
お互いに申し訳なさそうな顔をしている。
恭介にとってはさやかに伝えたい事があるのに、今はそれどこれではなくなってしまった。
ただ、黙って恭介は左半身をさやかに支えられながらその場から一歩、また一歩と離れるしかない。
またもや、自分の力の無さを痛感するばかりだ。
クロを背中に置いて、さやかに連れられて歩きながら奥歯を噛みこむ、痛いほど。
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