662:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/10/31(水) 21:46:45.90 ID:uEovAr5DO
ゆっくりとクロは自分の右手をもう一度見る。
何かを確認するように握って、開く。
そして、ため息を吐いた。
クロ「完全に直ってるってことは……情けねーな」
こうなる事は避けたかった。
いや、こうしない為に自分はここまで来たのに、それができなかった。
これに関しては、誰に何を言うこともできない。
自分の背負うべきヘマである。
クロ「んじゃ、やるか」
素早く顔を上げると、そこには迫り来るたくさんの触手があった。
その先は鋭利に尖っており、殺傷力を高めている。
クロ「うおおおお!!」
しかし、迷わずクロは突っ込んでいく。
それはただの勢いや気合いに任せた行動ではない。
いわば賭けであり、彼女を信頼しての行為。
そして、クロはその賭けに勝った。
「はああああッ!!」
猛然と走るクロの前に、更に躍り出る影があった。
白いマントがはためき、青みがかった髪が揺れている。
ファンシーなスカートのような衣装と、それによく似合う西洋のサーベルを握り締めていた。
美樹さやか────それは、魔法少女の姿だった。
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