866:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/11/29(木) 23:06:43.67 ID:O+ChaoADO
マミ「……え?」
クロ「行くぞ」
事態を飲み込めないでいるマミの足下で、いつの間にかクロがマミの荷物を頭上に掲げるようにして持っている。
クロ「ずらかれ!」
マミ「え、えぇ」
クロに急かされるままにマミは走った。
その場から逃げるように。
しばらく走り続けて喧騒が遠ざかり、もう完全に聞こえなくなってからクロは少し足を緩めた。
マミ「はぁ、はぁ……ふー、クロ……」
クロ「なんだ?」
マミ「あれは、あなたがやったの?」
息を切らしたままで、マミはクロにそう聞いた。
その言葉の歯切れの悪さは、恐らく疲れだけではないことは分かる。
クロ「……やりすぎだって言ってんのか」
マミ「……それは」
マミの前を歩いていたクロが足を止めてバッグを地面に置いた。
ため息を吐きながらクロはマミの方に振り返る。
クロ「なんでもはできねーよ」
マミ「え?」
クロの口から出てきた言葉にマミは目を丸くした。
想像していた物と違う言葉だったからだ。
まったく自分の言葉を意に介さないか、言いくるめにかかろうとすると思っていた。
だが、クロは牽制するような言葉を、まるで聞き分けのない子供に言い聞かせるように言う。
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